ITパスポート という資格をしっていますか?
私自身は仕事の関係上、ITパスポート はよく耳にする資格です。
経験が少ない若手エンジニアや、新入社員などの人材育成にITパスポート試験の学習に力をいれている企業をよく目にします。
他社のプロジェクトに自社の人材を紹介する時にITの知識があることをアピールできるという理由もあります。
なんとなく最年少の合格者は何歳なんだろうと思い、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)のサイトをみたら、「プレス発表 ITパスポート試験に7歳の小学1年生(受験時)が合格」のページが。
え!!!7歳??・・すごいよ!
ITパスポートを開始した平成21年4月から令和4年3月までの12歳以下の応募者数は294名、合格者数は61名だそうです。(受験申込み時のアンケートに基づき集計)
まさか、子どもたちも受けているとは思っていなかったし、7歳の合格者がいることに驚きました。
ITパスポートの受験者数も増え続けています。超スマート社会へ向けこのような資格取得にむけた知識を持っておくことはICTリテラシーを高めるだけでなく、どんに人にも有益な資格だと感じました。
ということで、ITパスポートの試験(概要程度)についてや社会人の資格取得のメリットについて投稿しますね
ITパスポートとは
ITパスポート(IT Passport:略称 Iパス)は、情報処理技術者試験の一つで、日本の経済産業省が実施している国家資格です。
ITを利活用するすべての社会人・これから社会人となる学生が備えておくべき、ITに関する基礎的な知識やスキルを証明するための資格なので、IT業界に限らず、さまざまな分野で必要とされる基本的なITリテラシーを持っていることを示すものです。
ITパスポート 試験について
ITパスポート 試験は、年齢・性別・学歴などの制限はなく、どなたでも受験が可能です。
社会経験、パソコンスキルも不要です。
1. 試験の対象者
初心者向け
ITパスポート試験は、主にIT業界への入門者や、ITを業務で活用するあらゆる職種の人を対象としています。ITに詳しくない人でも、基礎的なIT知識を持つことができるように設計されています。
幅広い職種で活用
ITに特化した仕事をする人だけでなく、営業や総務、企画部門など、ITを活用するあらゆる職種のビジネスパーソンが受験の対象となります。
2. 試験内容
ITパスポートでは、大きく以下の3つの分野から出題されます。
1.ストラテジ系(経営・戦略)
ITが経営に与える影響や、企業戦略におけるITの役割に関する基礎知識を問います。経営戦略やマーケティング、法務、リスク管理なども含まれます。
企業と法務 | 企業活動 |
法務 | |
経営戦略 | 経営戦略 マネジメント |
技術戦略 マネジメント | |
ビジネスインダストリ | |
システム戦略 | システム戦略 |
2.マネジメント系(管理・運用)
プロジェクト管理やシステム開発、運用に関する知識です。プロジェクトマネジメントやサービスマネジメントなど、ITの導入や運用に関する内容が含まれます。
開発技術 | システム開発技術 |
ソフトウェア開発管理技術 | |
プロジェクトマネジメント | プロジェクトマネジメント |
サービスマネジメント | サービスマネジメント |
システム監査 |
3.テクノロジ系(技術)
ITの基礎的な技術知識を問います。ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティなどの基礎知識が必要です。
基礎理論 | 基礎理論 |
アルゴリズムとプログラミング | |
コンピュータシステム | コンピュータ構成要素 |
システム構成要素 | |
ソフトウェア | |
ハードウェア | |
技術要素 | 情報デザイン |
情報メディア | |
データベース | |
ネットワーク | |
セキュリティ |
3. 試験形式
CBT(コンピュータベーステスト)形式で実施されます。
全国の試験会場でコンピュータを使って受験できます。年間を通して自分の都合に合わせて試験を予約できるのが特徴です。
試験時間 | 120分 |
問題数 | 100問(すべて選択式) |
合格基準 | 総合スコア600点以上(1000点満点) |
4. 試験会場や日程
試験は随時開催されています。
こちらの「ITパスポート試験」試験開催状況一覧ページよりご確認ください。
選択した地域、会場から日程を確認できます。
車いすの方は同ページの下に「車椅子対応試験会場一覧」のPDFがありますのでそちらも併せてご確認ください。
身体の不自由な方
※身体の不自由等によりCBT方式で受験できない方のために、春期(4月)と秋期(10月)の年2回、筆記による方式の試験を実施しています。
こちらの「ITパスポート試験」特別措置ページよりご確認ください。
ITパスポート取得のメリット
システムエンジニアのスキル経歴書に「ITパスポート資格」があることは、いくつかの面で有利に働く可能性があります。
その具体的なメリットを説明します
1. 基本的なIT知識の証明
ITパスポート 資格は、情報技術や経営に関する基本的な知識を持っていることを証明する国家資格です。
システムエンジニアは専門的な技術力が求められますが、そのベースとなる知識として、ITの基礎がしっかりしていることを示すことができます。これにより、次のような点で有利です。
ITの全般的理解
ネットワーク、ハードウェア、ソフトウェア、セキュリティ、経営戦略など、IT分野の基本的な知識を有していることがアピールできます。
システムエンジニアとして業務に取り組む際、基礎知識があることで業務をよりスムーズに行うことが可能です。
資格としての信頼性
国家資格であるため、資格そのものの信頼性が高く、第三者にあなたのスキルの基礎力を保証できます。
2. コミュニケーション能力の裏付け
ITパスポート では、技術的なスキルだけでなく、ITを使ったビジネス戦略やプロジェクトマネジメントの知識も含まれます。
システムエンジニアは技術力だけでなく、他部門のビジネス担当者やクライアントと連携することも多いため、次のように有利になります。
ビジネス視点での理解力
技術以外にも、経営やプロジェクト管理に関する知識を持っていることは、クライアントや社内の非技術的な部門との円滑なコミュニケーションに役立ちます。
チームでの仕事
プロジェクトマネジメントやITストラテジーの知識は、プロジェクトチーム内でのリーダーシップやコラボレーションにも貢献できます。
3. 若手や未経験者へのアピール
システムエンジニアとしてキャリアをスタートする際、特に若手や未経験のエンジニアにとって、ITパスポート 資格は次の点でアピールできます。
キャリアのスタートを強化
技術的な経験が少なくても、ITの基本知識を備えていることを証明できるため、応募者のポテンシャルや意欲をアピールするのに役立ちます。
技術習得の基盤
ITパスポート 資格を取得していることで、技術学習に必要な基礎があることを示し、他の高度な資格取得やスキルアップへの意欲も感じさせます。
4. キャリアチェンジや他分野での転用
既に他の職種からシステムエンジニアへの転向を目指している場合や、他の分野からICT業界に進もうとしている場合にも有利です。
異業種からの転職サポート
システムエンジニアリングの専門知識がなくても、ITパスポート 資格を持つことで、基礎的な知識があることを示し、スムーズなキャリアチェンジがしやすくなります。
5. 就職活動でのプラス要素
ITパスポート資格は、特に未経験者や若手の就職活動においてプラスの要素となり得ます。
資格を持っていることで、次のような印象を与えることができます。
学ぶ姿勢の証明
資格を取得するために努力した姿勢や基礎を学んだ実績が評価されやすくなります。
資格の習得に向けた意欲
ITパスポート取得を第一歩として、今後もより専門的なスキルや資格の習得を目指していることをアピールできます。
まとめ
ITパスポート資格は、システムエンジニアとして必要とされる基礎的なIT知識を証明できる点で、特にキャリアのスタート時や未経験者にとって有利に働きます。
また、技術面だけでなくビジネスやコミュニケーションに関する理解も深めることができるため、チーム内やクライアントとの円滑な連携に役立つ資格として評価されるでしょう。